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HISTORY

戦車用ディーゼル部品の
製造会社として発足

永興電機工業が株式会社として発足したのは昭和23年ですが、その起源は当社の初代社長である大石稔が、ディーゼルエンジン用部品の製造会社「永興製作所」を発足させた昭和15年(1940)4月に遡ります。

国華電機の社員として自動車部品を扱った経験のある大石稔が、「これからは自動車の時代」と考え、エンジン部品メーカーを設立したことが発端です。 需要の急増を予測し、プラグ、スタースイッチなどのディーゼルエンジン用部品の製造に乗り出しました。

BEGINNING SINCE 1940
初代社長 大石 稔
初代社長 大石 稔
1940 - 1960
平和産業として、国土復興を目指し
永興電機工業所設立
昭和23年の8月23日、永興製作所を法人化し、永興電機工業所を設立しました。ディーゼル部品用のノウハウを平和産業に転用し、国土復興の一助としたいとの考えから、本格的なディーゼルエンジン用部品メーカーとして歩み出しました。

国土再建に欠かせないトラックやブルドーザーなどの建設用機械の動力は、戦車と同様のディーゼルエンジンです。永興電機工業は、こうして日本のモータリゼーションの発展と共に革新を続けていくこととなります。
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創業期からのメンバー
定款に定める社業は、自動車用部品の製作・修理・販売とディーゼル機関、内燃機関及び部品の製作・修理・販売で、主力商品はディーゼル関係の電装品と、エンジン始動用のセルモータ、発電用のダイナモ、スイッチ、グロープラグでした。
澤藤電機と代理店事業を締結
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澤藤電機(昭和33年頃)
昭和25年には澤藤電機と代理店契約が締結されました。澤藤電機と永興電機の関係はこの頃から始まり、現在でも関東・東北地区の総代理店として協業関係にあります。

澤藤電機は、当社と同じ自動車部品メーカーで、主力商品はモータとダイナモでした。澤藤電機の販売店が当社の近隣にあったことが取り引きのキッカケとなり、よきパートナーとして共に歩みを進めていきます。

澤藤電機代理店としての営業エリアは、昭和34年2月に総代理店として関東、東北地区に拡大されていきました。
受注急伸にともない、相模工場開設へ
昭和36年当時は、澤藤電機のスターターモーター、発電用ダイナモ、マグネットなどを取り扱い、自社製品としてはヒータープラグ、各種スイッチ類、インバーター、コンバーター、小型モーターなどの生産を強化していきました。

これらの電装系部品は特に高い信頼性が要求されます。相模工場では、業務を分担化することで品質向上に成功し、同時にコストダウンを図ることで顧客の支持も高めていきました。
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竣工披露を迎えた相模工場
自社製品の一貫量産によるコスト削減、および品質向上を追求する永興の姿勢は、今も昔も変わらず従業員のアイデンティティとして根付いています。
  • 1940年(昭和15年) 4月
    初代社長・大石稔が東京麻布霞町に永興製作所を設立。
    主として、戦車用電装品の製造・修理・販売を営む。
  • 1948年(昭和23年) 8月
    株式会社永興電機工業所として、法人組織をもってディーゼル車用電装品の製造・販売を再開。本社を東京都中央区日本橋蛎穀町に置く。
  • 1950年(昭和25年) 4月
    澤藤電機株式会社と代理店契約を締結。
  • 1958年(昭和33年) 8月
    社業拡大に伴い、本社所在地を港区芝新橋に移転。
    これを機に、社名を現在の永興電機工業株式会社に変更。
  • 1959年(昭和34年) 2月
    澤藤電機株式会社と代理店契約を更改。関東・東北地区代理店となる。
  • 1961年(昭和36年) 5月
    神奈川県座間市相武台3丁目(小田急線・相武台前駅)に
    相模工場(現 相模事業所)を新設し、操業を開始。
  • 1967年(昭和42年)12月
    本社新社屋を、東京都港区西麻布3丁目に完成させる。
  • 1969年(昭和44年) 4月
    仙台出張所(現 仙台営業所)を、宮城県仙台市大和町4丁目に開設。
    東北地区における販売営業の拠点に。
1970 - 1980
競争激化のなか、右肩上がりで伸びた受注
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澤藤電機(昭和33年頃)
オリンピックをはじめとした好景気が続き、自動車産業の市場規模が大きく拡大していきました。受注が増える中で業容も拡大していき、事業部制を導入することとなります。

東京事業部が販売・直納などを行い、相模事業部が生産・開発・営業を行うなど、この頃から現在のスタイルが確立されました。
昭和40年には当社初の特許技術(特許証第458027号)が誕生し、その後も得意分野であるディーゼル関連技術、車載暖房関連技術で数多くの技術を生み出し続けました。競争の激しい自動車部品業界の中で、永興電機はユーザーニーズをより素早く製品開発に反映させることで今日までの歴史を歩んできました。
現在の主力商品、油圧ユニットの開発始まる
昭和46年、トラックパワーゲート、バン車のウイングボディ向けなど、様々なジャンルの産業機器に用いられている油圧ユニット「直流式油圧ポンプ」を商品化しました。

油圧ユニットとは、油圧を利用して大きな力を得る装置で、現在でも永興電機の主力商品として各社メーカーで利用されています。建設業界が飛躍的な伸びを見せていたこの時代に、建設用機械に利用出来る商品を開発することで飛躍の一途をたどりました。
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竣工披露を迎えた相模工場
  • 1971年(昭和46年) 4月
    今田 英敏(代表取締役副社長)が社長に就任。
  • 1985年(昭和60年) 6月
    今田英敏(代表取締役社長)が会長に就任。
    大石 懬(代表取締役専務)が社長に就任。
  • 1989年(平成元年) 6月
    相模事業所 事務棟完成。
1990 - 2016
独自技術で改良した油圧ユニットがヒット
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米国・カミンズ社より品質認定を受ける
(平成5年)
当社はモーターと油圧ポンプの両方を製造していることから、油圧ポンプユニットと油送出用モーターをパッケージした新たな「油圧ユニット」を発表しました。

従来の油圧ユニットは、モーター、油圧ポンプの製造メーカーが別であったため、故障すると双方の業者に診断、修理を依頼する必要があり、ユーザーにとっては大変手間だっただめ、1つにパッケージすることで利便性を高めました。
独自技術により改良された油圧ユニットは特装トラック関連に幅広く用いられ、自動車部品業界の中でも広く認知されていきました。
モーター技術を踏襲した
電動工具 E-FORCE の開発
産業用モーターの第一人者として、これまで培ってきた技術を注ぎ込み、自社ブランドとして「E-FORCE」を発表しました。

法人・個人の両用を想定して開発された精密電動マイクログラインダには、多彩な先端工具・専用工具のラインナップがあり、新たなマーケットを想定して事業拡大を行いました。
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E-FORCE(電動工具)の発表
  • 1992年(平成 4年) 5月
    相模事業所 機械工場棟完成。
  • 1996年(平成 8年) 6月
    今田愛子(取締役)が社長に就任。
  • 1999年(平成11年) 6月
    大石稔(取締役)が社長に就任。
  • 2007年(平成19年) 5月
    相模事業所 モーター工場棟完成。
  • 2010年(平成22年) 5月
    相模事業所 近隣に配送センターを取得。
  • 2011年(平成23年) 7月
    エコアクション21認証取得。
  • 2016年(平成28年) 6月
    精密電動マイクログラインダ E-FORCE を発表。
  • 2023年(令和 5年) 4月
    世田谷区成城に本社移転。
  • 2023年(令和 5年) 6月
    大石 稔(代表取締役社長)が会長に就任。
    寺田 憲生(取締役専務)が社長に就任。
  • 2023年(令和 5年) 7月
    相模事業所にてISO9001:2015を取得。
さらなる発展を目指して
急速に変化する経済社会において、時代の要請を深く洞察し、当社の掲げる経営理念に基づく信頼性の高い商品・サービスを提供できる事業活動を継続してまいります。

そのためにも、古い習慣にとらわれることなく、当社を支える人材育成にも力を注いでいきます。その結果として、社員やそのご家族、そして地域社会の人々の暮らしを豊かにできる企業を目指します。
FUTURE